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地中海式の食事は思春期の成績UPに?スペイン・研究

地中海式の食事は和食よりも一足先にユネスコの無形文化遺産に登録された、イタリア、スペイン、トルコなどの伝統料理のことですね。
特徴はオリーブオイルやトマトをベースに、魚介類や野菜類たっぷりと使った料理で、ガン罹患率も低いことから、世界中で栄養や予防医学の観点から研究が進んでいます。
そんな中、スペインの最新小児研究で、地中海式の食事は、特に新春期の子どもたちの成績UPに有意に関与する、との発表がありました。
詳細を見てみましょう。

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地中海式の食事と成績の関係とは?

スペインのジャウマイ大学の研究では、地中海式の食事を徹底した場合、子どもの成績の推移と、睡眠の質の関連がどう関与するかが調査されました。

スペインのカステリョンにある38の中学校とスポーツクラブで、2015年2月~5月の三ヵ月、269名を対象に調査されました。
平均年齢は14歳、対象者の52%が男子生徒でした。

地中海式の食事の徹底は、質問票で統計をとり、睡眠の質は睡眠品質インデックステストで評価されています。
その方法は、手首装着の加速度計を睡眠中に使用し、算出したものです。

成績結果は?

この調査の統計の結果、地中海式の食事を徹底すると、国語(母国語)やコア科目の平均点が上がり、特に語学力が高くなる傾向がありました。
また睡眠時間を充分にとれた上で、地中海式の食事を徹底した場合、数学、国語、コア科目の平均点が上がり、最終的な総合成績も有意に上がっていることがわかりました。

また、地中海式の食事を徹底させると、睡眠不足になるケースも少ないようです。
※参考:『小児科学紀要』
栄養バランスの整った食事は、繊細な思春期の子どもたちを、快眠へと導いてくれるようですね。

地中海式の食事内容とは?

冒頭でも少し触れましたが、地中海式の食事とは、イタリア、スペイン、トルコなど、地中海沿岸に伝わる郷土料理のことです。
オリーブオイルやトマト、ニンニクをベースにしたソースを使用しているのが特徴で、魚介類や野菜の摂取も多く、ガン罹患率も低いと言われています。

栄養バランスの特徴としては、タンパク源は主に魚介類で、ソースも生クリームやバターなどの乳製品(飽和脂肪酸)は使用せず、トマトやオリーブオイルなどの植物性の食材を使用しているので、ヘルシーで、脂質の質も良いことがあげられます。

魚介類やオリーブオイルは脂質でもカラダへの害が少なく、むしろ健康効果が望める不飽和脂肪酸なので、肉類や乳製品のように、健康を害しやすい飽和脂肪酸の摂取が少なくて済むのです。

パンやパスタなどの炭水化物もバターではなくオリーブオイルが使用されています。
別の研究では、オリーブオイルと炭水化物を一緒に摂ると、体内で中性脂肪になりにくいというデータもあるので、小児肥満や大人のメタボの心配も少なくなるでしょう。

またメインディッシュを魚介類から摂ると、脳機能をよくするオメガ3系オイルもとれるので、成績が伸びる要素も加わっていますね。

地中海食と間違えやすいメニューは?

イタリア料理は日本でも人気なので、パスタやピザを食べると成績が伸びそう!? と思われた方もいらっしゃるでしょう。
しかし、ファミレスやピザチェーンのメニューは、日本やアメリカで食べやすいようにアレンジされたもので、純粋な地中海食(イタリア料理)とは言えません。
特に日本のピザはほとんどがアメリカ式にアレンジされたもので、オリーブオイルを使ったメニューはほとんどありませんし、メニューも加工肉のものが大半を占めています。

またパスタも、日本人がアレンジしたケチャップベースのナポリタンや、レトルトのミートソースを始めとするパスタソースも、ほとんどオリーブオイルは使われず、加工油です。

地中海食のポイントはオリーブオイルをふんだんに使っていることでもあるので、パスタやピザは、本格的なイタリア料理のお店で食べる以外は、地中海食にはならないので、注意しましょう。

さいごに

スペインでの研究ですが、普段を使用する油をオリーブオイルにしたり、お肉中心のメインディッシュを魚介類にしたり、野菜の摂取量を増やしたり、ということは日々の食事で実現しやすいですね。

思春期の学業成績は、お子さんの将来に関わる大切な時期なので、栄養バランスの整った食事と、よく眠れる環境をつくってあげましょう。