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子どもの薬物依存は妊娠中のママの肉食不足?

アメリカをはじめ、日本でも15歳前後の思春期の犯罪が後を絶たないですね。 思春期の犯罪の中でも、薬物依存や喫煙、飲酒に絡むものも多く、アメリカの国立健康研究所の調査によると、その子どもたちがまだ胎児であった時、妊娠中の母親が、日々の食事で肉類をさほど摂取していなかったことが浮上してきました。

妊娠中のママの肉類摂取と、生まれてきた子どもの思春期にどう影響しているのでしょうか?

妊娠中の母子栄養は思春期まで響く?

国立健康研究所(米)は、妊娠中のママと、その子ども約5,100名を対象に食事頻度調査を行いました。 追跡調査で、子どもが15歳になった時点での飲酒、喫煙、大麻などの薬物依存の関係も調べました。

その結果、妊娠中のママが、赤身肉や鶏肉、そしてハムやウィンナーなどの食肉加工品の摂取頻度が少なかった場合、15歳になった子どもの飲酒、喫煙、大麻などの薬物依存となっているケースが多いことがわかってきました。

これは胎児の時期に、肉類から得られるビタミンB12が不足するためだと考えられています。 体内では本来、ビタミンB12によって輸送されるタンパク質を、体内でコード化して、遺伝子の機能に加えます。

しかし、妊娠中のママが肉類を十分摂取していないことで、胎児へのビタミンB12不足がおこり、その影響が生後15年もたったころに現れているのです。

ビタミンB12は、DNA(遺伝子)とのつながりが深いビタミンで、末梢神経や貧血の治療に用いられる栄養素です。

研究では、改めて、妊娠中の女性に肉類をたくさん摂取する必要はなく、ビタミンB12を含む他の食品や栄養補助食品からの代用でもいいので、不足しないよう呼びかけています。 ※参考:『アルコール中毒:臨床・実験研究』2017年10月

妊娠中の女性は葉酸やビタミンKが不足しないよう、世界中で注意喚起が行われていますが、今後はビタミンB12もその対象となりそうですね。

ベジタリアンの方はご注意!

アメリカではベジタリアンの人口が、日本よりもかなり多く、以前から、ビタミンB12不足が問題視されていました。

この研究発表で、ベジタリアンの人たちへの食事内容の勧告ができるとともに、妊娠中の女性たちに未来の問題回避のためにも、健康的な食事のあり方を見直してほしいという、研究者たちの思いもこめられています。

ビタミンB12を含む食べ物

ビタミンB12は肉類に含有量が多いですが、魚介類にも含まれています。

特にしじみやあさりでは牛レバーよりも多く含むので、肉類が苦手なママは貝類を取り入れておきましょう。

子どもの食育は、乳児期に始まり、思春期までが成長期です。 各時期の栄養指導が行われていますが、近年は妊娠中のママの栄養教育や、妊娠前のパパとママ両方の栄養状態の研究発表も報告されるようになってきました。

子どもに何を食べさせるかも大切ですが、これから授かりたいと思っている方は、ご自身やパートナーの栄養状態にも気を配る必要がありますね。

薬物依存は世界的にも問題となっています。 1人1人の栄養管理が、その撲滅につながるといいですね。

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