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選択肢が多い場合、ヒトは何を基準に決めている? アメリカ・研究

ネットショッピングやスーパー/コンビニなどでお弁当やお菓子を選ぶとき、商品の種類が多くて迷うことはありませんか?
ヒトは選択肢が多い場合、何を基準に1つの商品を決定しているのでしょうか?
アメリカの最新研究でわかった行動観察の詳細を見てみましょう。

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品物を見る時間の長さが決め手か?

アメリカのオハイオ州立大学の研究によると、人々が個々の品物を見るために費やす「時間の長さ」が1つの商品を決定する決め手になっているようです。

研究では、スナック菓子が大好きな49名の参加者に協力いただき、行動観察を実施!
参加者は、スナック菓子を買う前に、4時間の絶食を約束されました。
その結果とは!?

商品の種類が多いほど……!?

参加者はPC画面の前で、4時間の絶食中に、スナック菓子の画像の見せられていました。
4時間の絶食後に、どのスナック菓子を買うか1つだけ選択してもらったのです。
研究では、その決定を、参加者がどのように行ったかを観察しました。
参加者が見せられたスナック菓子の画像は、ランダムに数が違いました。
ある人は9種類、ある人は16種類というように、25種類、36種類まで人によって選択肢の数の広がりがありました。
この選択を複数にわたって行い、『視線追跡装置』を利用して、参加者が商品を選択している間の目の動きや、どの商品を決定するかが調査されました。
研究者たちは、参加者が目視した商品を、詳細に記録していきました。
その結果、最も多く目にした商品を選ぶことがわかってきました。

ヒトは「十分に良いもの」を吟味しない?

一般に、選択肢が多い場合、ヒトは「十分に良いもの」が見つかるまで、何回も目を走らせて、自らの目にスキャンする、と感がられていました。
しかし、本研究の実験では、参加者は商品を選択する前に、全てのアイテムを注意深く観察することはなかったそうです。
そして、お気に入りの1つが見つかるまで、各アイテムを眺めるという行為さえなかったとのこと!

物理的ロケーションで商品を選んでいる?

では、実際にヒトは、どのようにして、多くの商品から「たった一つ」を選ぶのでしょうか?
実験の結果、物理的ロケーションで決定していることがわかったのです。
わかりやすく言うと、見せられた画像によって、商品の種類は9種類であったり、多い場合は38種類もありましたが、この中で頻度の多い商品を好む傾向が見られたとのこと!

最後に見た商品を選ぶ割合は45%

また、一般には、選択肢が多い場合、結局ヒトは混乱するので、最後に見た商品を選ぶという仮説もありました。
しかし、実験後にわかったことは、最後に見た商品を選んだ人は、全体の45%で半数以下だったのです。

ネット検索の場合左上から目を動かす

ネットショッピングの場合はどうでしょうか?
実験では、PC画面でスナック菓子の商品を参加者に見せたので、当然のごとく、左上から順番に目を動かして、商品を見ていったとのこと。
しかし、一番最初に目にする左上に配列された商品を選んだわけではありません。
ヒトの注意は、より高い価値の選択肢に引き付けられ、検索プロセスに影響するとのこと。
前述したように、掲載数の頻度が高い商品を選ぶ傾向にあったそうです。
※参考:『eLife』

さいごに

商品の掲載順序や、質の良い商品を選択しがちだと思われていますが……。
選択肢が多い場合の商品選びでは、思いがけない行動心理が潜んでいたのですね。
ヒット商品を振り返ってみると……
世の中の露出頻度が高いものが、ヒトの心を掴むのかもしれませんね。