AnnaBabyTokyo

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「低脂肪+高糖質」VS「高脂肪+低糖質」いいのは?

今は糖質オフの流行で、「低糖質であれば高脂肪食でもいい!?」という風潮になっていますね。
それと逆の考えである、一昔前の「脂質さえ抑えておけば高糖質でもいい?」とどちらがカラダにいいのでしょうか?
アメリカのハーバード大学が、名門科学雑誌『サイエンス』に発表した最新研究報告を見てみましょう!

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全人類共通のダイエット法は結局ない?

ゲノム解析が進み、個々のDNAの型があるので、全人類共通のダイエット法はない、というのが、研究者たちの究極の答えではあるようです。
しかし、統計上、糖質と精製穀類の摂取量が、全体の食事を占める割合に対して、少なめであると、ほとんどの人にとって健康体重を維持し、生活習慣病をはじめとした慢性疾患のリスクが軽減されることがわかりました。

ハーバード大学の研究者たちが、『サイエンス』に発表した研究は以下の通りです。

脂質と炭水化物の食事ガイドラインとは?

ハーバード大学の研究では、食事での脂質と炭水化物の摂取について、次の3つの観点から調査したと、発表しました。

  1. 脂質は多くの慢性疾患のリスクを高めるため、低脂肪食が最適である。
  2. 加工精製された炭水化物は、代謝に悪影響を与えるため、低炭水化物(低糖質)でかつ高脂肪の食品と組み合わせるのが健康に良い。
  3. ほどほどの脂質と炭水化物の摂取は、健康に有意な影響を及ぼさない。どんな食品から脂質や炭水化物を摂ったのか、大切なことは食事の質である。

この3つです。
この中のどれが一番、万人にとって理想に近い食事法なのでしょうか?

万人にとっての理想的な食事法とは?

脂質に対して調査した結果、飽和脂肪酸(牛脂、ラード、鶏の皮、バター、生クリームなどの動物性食品の脂質)とトランス脂肪酸(マーガリンや植物性生クリーム、ファストブレットなどの加工油脂)を極力控え、その代わり飽和脂肪酸(魚油、植物性油脂)の摂取を多くすると、健康体重を維持し、慢性疾患のリスクが低減されるとのこと。

そして炭水化物(糖質)に関しては、精製穀類(白い小麦粉や白糖、コーンスターチなど)の代わりに全粒粉穀類やデンプンの少ない野菜を取り入れることで、健康体重を維持し、慢性疾患のリスクが低減されるとのことです。

この2点に関しては、合意が取れたので、万人に共通して言えることとなるそうです。

課題点とは?

  • 摂取カロリーに関わらず、脂質と炭水化物の比率を変えると、健康や体重維持に問題が出るのか?
  • ケトジェニック食(糖質オフ・低炭水化物)は、糖尿病患者において、本当にグルコース量が足りなくても、脳や体内のエネルギー供給に影響はないのか?
  • 徹底的な糖質オフ(超低炭水化物食)を行えば、飽和脂肪酸を含む高脂質の食事がカラダにとって本当に有益なのか?

これらの点が課題点として挙げられています。
※参考:『サイエンス』2018年11月
これは、近年の糖質オフブームが流行で、新たな病気になるケースも増えてきており、指摘されている点と一緒ですね。

「低脂肪+高糖質」VS「高脂肪+低糖質」どちらも悪い?

冒頭で述べた、

  • 近年の「低糖質であれば高脂肪食でもいい!?」
  • 一昔前の「脂質さえ抑えておけば高糖質でもいい?」

これらは結局、どちらも極端に行えば、カラダに悪いということのようですね。

炭水化物を摂る時は、なるべく白く精製されたものを避けること。
脂質はなるべくお肉や乳製品の多用は控えて、魚介類や植物性油脂(オリーブオイルやエゴマ油、亜麻仁油)を摂ること。
こうしたことを日頃の食事に取り入れるようにすると、高血圧や肥満、過体重を含む、生活習慣病のリスクは自ずと減っていくのでしょう。