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牛乳は学習能力を低下?正体はキヌレン酸~米・研究

食事制限は、将来の寿命を延ばしたり、学習能力を向上させたりといった効果が期待できるのは、以前から知られていました。
しかし、肥満を防ぐために、単に、全体の食事量を、栄養失調にならない程度に減らすだけでは、学習能力の向上には期待できないかもしれません。
どういった成分が学習能力に弊害を及ぼすのでしょうか?

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キヌレン酸の働きを低下させると学習能力がUP!?

アメリカのカリフォルニア大学の研究では、まだ動物実験の段階ではありますが、「キヌレン酸」という成分の働きを低下をさせると、学習能力が向上することがわかってきました。

食事の摂取量を減らすと、日本でも「腹八分目」と言われるように、体内を細胞レベルから健康度UPできることがわかっています。
また、長期間において、食事の総摂取カロリーを抑えることで、人間だけではなく様々な動物の寿命の延命につながることもわかっています。

そこで研究では、食事制限によって体内のニューロンに、どういった学習能力が現れるのかを、線虫を用いて、実験を行いました。

線虫に食事制限をさせるために、線虫が嫌う臭気のある化学物質を用いて、食欲をなくさせて経過をみたところ、食事制限を行った線虫は、学習能力が上がっていることがわかりました。

線虫は害虫の一種として知られていますが、実は学習能力が高い虫で、人間と似たようなニューロンを持つのです。
ニューロンとは、一般に、神経伝達物質の1つでもあるグルタミン酸塩によって活性化されます。このお蔭で学習能力や記憶力がUPするのですね。

しかし、このグルタミン酸塩の働きを阻害する物質が「キヌレン酸」であることがわかり、食事制限をすると、キヌレン酸の活性化が弱まって、グルタミン酸塩の効力を有意義に利用してニューロンが活性化され、学習能力がUPするというワケです。
※参考:『プロス生物学』2017年8月

キヌレン酸とは?

キヌレン酸とは、アミノ酸トリプトファンからの代謝産物となります。
トリプトファンは、精神安定作用のある成分なので、就寝前や、イライラした時に摂ると心が穏やかになって、リラックスする作用が望めます。

しかしトリプトファンは、就寝前にはよく眠れていいのですが、昼間の勉強やお仕事をしたい時に働くと、昼間の眠気や学習能力の低下につながってしまいます。

トリプトファンを含む食品の代表格は牛乳です。
他にバナナなどにも含まれますが、これから勉強! パパやママの場合は、これからお仕事! という時に牛乳を摂ると、体内でトリプトファンからキヌレン酸ができて、学習能力が低下することになるかもしれません。

おやつの時の牛乳などは、考えた方がいいかもしれませんね。
(お昼寝が必要な乳幼児の場合はOK)

さいごに

少々わかりずらかったかもしれませんが、キヌレン酸は、食事制限(腹八分目)をするか、集中したい時の牛乳などからのトリプトファンの摂取を控えれば、活性化されないでしょう。
そうすることで今度はニューロンが活性して、学習能力がUPするそうなので、ぜひご参考にしてみてください。