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グルテンフリー食はカラダに良いのか? 北欧・研究

日本でもグルテンフリー対応のお店や、食材が増えてきましたね。
パンや洋菓子などは小麦粉でできていますが、その中に含まれるグルテンが健康に害を及ぼすとして話題になり、米粉や大豆粉食品が見直されています。
米粉や大豆粉食品を食べるのは、問題ないですが、果たして小麦粉に含まれるグルテンは、健康な人にとって有害なのか?
今、世界中で論争が巻き起こっているそうです!
デンマークの最新研究をもとに詳細をみてみましょう。

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グルテンフリーは健康な人には不要?

グルテンフリーとは、小麦粉やライ麦に含まれるタンパク質の1種で、パンや焼き菓子のように、水を加えてこねる課程で生まれてきます。
同じイネ科の植物でも大麦や米類にはほぼ含まれません。
そのため小麦粉を避ける食事法を「グルテンフリー」と呼ばれています。

グルテンフリーの食事法は、小麦アレルギーや、セリアック病(グルテンを摂取すると合併症を起こす自己免疫疾患)、そして血液検査でグルテン不耐性がわかった人たちは食事をグルテンフリーにする必要があります。

しかし、グルテンは、腸壁にへばりついて、消化が悪くなるので、太る原因や腸相が悪くなることも指摘されているため、本来の病気やアレルギー以外の人でも、グルテンフリーを取り入れるようになり、年々その人口は増えてきました。
欧米ではなんと20%もの人が、グルテンフリー食を取り入れているので、驚きですね!

そして、現在、世界各地で、グルテンフリー食は推奨すべきどうか? という論争が繰り広げられているそうです!

デンマークのコペンハーゲン大学の研究ではどういうことがわかったのでしょうか?

グルテンフリーにしたことで食物繊維の摂取量が増える?

研究では、グルテンフリーにする必要のない、健康な人たちを対象に、腸内環境や胃腸症状を調査しました。

その結果、グルテンフリーを取り入れたところ、パンの代わりに、食物繊維が豊富な野菜・玄米・トウモロコシ・オーツ麦・キヌアなどの摂取が増えているので、腸内細菌叢が変化し、腸内にガスが溜まったり、お腹が張ったり、胃腸の不快症状が軽減されていることがわかってきました。
また、多少の減量にもつながっているとのこと。
しかし、これは単に、食物摂取量が増えたために、腸内環境が改善されただけであって、小麦粉製品を取り入れた上で、これらの食品も取り入れれば、同様の結果になるだろう、と推測されています。
そのため、多くの人が考えるように、単なる健康ブームとしてのグルテンフリーは、該当の病気やアレルギーの人以外では、思うような健康効果が期待できるわけではない、とされています。

健康な人は、食物繊維を多めにとれば小麦製品は害ではない?

白く精製された小麦粉は、高GI食品になるので、糖質オフの観点では、摂取量を減らすか、食事の最後に食べるなどの工夫が必要でしょう。
しかし、グルテンフリーを単なる健康食事法として見ているなら、病気の該当者でなければ、さほど健康度が高いとは言えないかもしれません。
それよりも、小麦の代替品として野菜や米類を一生懸命に食べるのではなく、常食として取り入れるよう、小麦製品も摂りつつ、食事内容を見直してみましょう。
※参考:『ネイチャーコミュニケーション』2018年11月

さいごに

小麦粉は全粒粉のものを取り入れれば、グルテンは含まれますが、食物繊維が豊富で、白く精製された小麦粉にはないミネラルや胚芽なども摂取できるので、健康度はあがるでしょう。
また、グルテンフリーだけにとらわれて、野菜などの摂取をおろそかにし、米粉のパンやパンケーキ、菓子類をたくさんとると、糖質過多になるので、適量を取り入れるのがいいでしょう。

糖質オフが本来、糖尿病の治療食であったように、グルテンフリーもセリアック病やグルテン不耐性の治療食です。
該当でない人は、忠実に守るべきではない食事法だということを念頭に置いて、ブームに惑わされないようにしましょう。