ヒトのDNA解析の精度が年々進化していますね。
オーストラリアの最新研究によると、ゲノム解析で高血圧や心臓病、Ⅱ型糖尿病といった生活習慣病の予測が可能になったようです!?
詳細を見てみましょう。
患者のゲノム解析で未来の病気を予測?
オーストラリアの『豪州科学技術研究所』が発表した研究により、冒頭のようなことがわかってきました。
患者のゲノムデータより、無数の遺伝的要因が、「高血圧」「心臓病」「Ⅱ型糖尿病」などの発症に影響を与えていることがわかってきました。
ゲノムデータの予測品質を向上させることで、新しい数学モデルが確立され、より正確に未来の病気が予測できるとのことです。
ヒトのDNAモデルをAI化
ヒトのDNAは、人間の生物学敵構造と機能をコード化できる、数十億種類の塩基対で構成されているのだそう。
これをデータとしてAIに記憶させ、数十万の遺伝子マーカーを選択し、統計モデルを使用します。
すると、データベース内の患者の「高血圧」「心臓病」「Ⅱ型糖尿病」などの発症が、発症年齢とともに予測できるのだとか!?
イギリスとエストニアの国民データを解析
研究では、イギリスとエストニアの両国で、国が管理するバイオバンク(遺伝子データの保存先)のデータを解析。
まず、イギリス国民のデータを使用して、AIモデルを構築しました。
その後、エストニアのデータを使用して、予測力のテストを行いました。
従来のビッグデータ解析には落とし穴があった?
こうした「ビッグデータ」は、一般にはブラックボックスがあると考えらています。
大規模なデータを解析した統計結果であっても、どこか落とし穴がある、ということです。
この従来の「ブラックボックス」モデルは、予測はできても、抽象化のデータ層も多いため、AI内部の仕組みを、構築した人間たちが簡単に理解することが不能でした。
しかし、今回の統計モデルには、重要な違いがあったのです。
今回のゲノム解析はどこが違う?
対照的に、今回の研究でのゲノム解析は、追跡可能な統計計算が可能となったのです。
健康と病気の発症に関する予測データの作成のために、数学的モデルの内部動作を研究者たちが理解できる仕組みとなっていたのです。
そこで、機密性の高い患者データは、大規模なデータでも倫理的アプローチができたので、ゲノム解析により、未来の病気の予測が可能となったとのこと。
※参考:『ネイチャーコミュニケーション』
さいごに
AI化が進むと、大規模な統計も可能となりますが、あくまで平均値なので、信ぴょう性について疑問がありますよね。
しかし、数億もの遺伝子データが記憶され、AIがどのように解析するかの行程が、それを扱う人たちに明確にわかれば、信頼度も上がりますね。
情報があふれる昨今、確かなAI技術の進歩が待ち遠しいですね。