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妊娠中の魚摂取は小児ぜんそく予防に

生まれてきた赤ちゃんの病気や小児期の疾患は、妊娠中のママの食生活が影響しやすいと考えられていますね。「小児喘息」もその1つです。

日本では妊婦さんに葉酸やビタミンKの摂取を十分にするよう注意喚起がうながされていますが、アメリカの南フロリダ大学の研究ではオメガ3系脂肪酸の摂取も必要と発表しています。

オメガ3系脂肪酸の摂取が小児喘息を防ぐ?

フロリダ大学の研究では、妊娠後期の女性がオメガ3系脂肪酸が含まれる魚中心の食事を摂ったり、サプリメントで補った場合、出産後の乳幼児に喘息などの消化器系の疾患が極めて少ないことがわかりました。

米国食品医薬品局(FDA)は、妊婦さんに対して、水銀の心配がない魚の推奨摂取量として、週に227-340g(2~3サービング)としています。

これを忠実に守っているママからは小児喘息の問題を生じるケースはほとんどないようです。

24年の追跡結果からわかったこと

この研究は、つい最近(2017年11月)、世界的に権威ある『アレルギー・臨床免疫学雑誌』で発表されたものですが、24年もの追跡調査を行っています。

24年前、当時の妊娠後期の女性を対象に3つグループに分けて、[A]魚油や魚(オメガ3系のサプリメントも含む)を摂取しているグループ、[B]プラセボとしてオリーブオイルを摂取しているグループ、[C]特に指導を与えなかったグループ、としました。

24年間の追跡調査の結果、[A]のグループと[C]のグループのママから生まれた子どもは乳幼児期をはじめ、大人になってからも喘息の発作や喘息薬の投与は少なかったということです。

ちなみに[C]のグループはオメガ3系脂肪酸の摂取を特に指導していませんでしたが、自由に食事をしていいため、妊娠後期に、国の推奨量に従って魚を食べていた母親もいると想定されています。

魚2~3サービング(227-340g)とは?

日本ではあまり「サービング」といういい方は使いませんが、要は、一週間に魚を2~3切れ食べることで、227~340gの魚摂取になるということですね。

毎日魚を食べるとなると、肉食派の方には苦痛に思うかもしれませんが、週に2~3回取り入れればクリアできる数字なので、摂りやすい量ですね。

日本のスーパーで購入できる1食分の魚もだいたい一切れ80~120gぐらいなので、アメリカの妊婦さんの推奨量を取り入れると、小児喘息の予防になるかもしれません。

オメガ3系脂肪酸を多く含む魚介類

などの魚介類が挙げられますが、中でも青背魚と呼ばれるサンマサバイワシアジに多く含まれます。

アメリカの定義では「水銀の心配がない魚」とされていますが、日本では水俣病の事件の教訓から審査が厳しくなっているので、ほぼ水銀の心配はないと言いたいところですが、心配な方は、旬の魚介類をなるべく養殖ではなく、天然ものでいただくようにしましょう。

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