AnnaBabyTokyo

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なぜ歳をとると太るのか?

成長期のお子さんは、少々食べ過ぎても、心身の成長の糧となりますが、どうして成人すると、歳を重ねるにつれて太りやすくなってくるのでしょうか?
そのカラクリが、世界的に権威ある医学雑誌『ネイチャー医学』に掲載されました。

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歳を重ねると、なぜ体重キープが難しい?

スウェーデンのカロリンスカ研究所がその難題を解明してくれました。

『ネイチャー医学』誌に発表された内容によると!?
体内の脂肪組織での脂質の代謝回転率が、加齢とともに減少するため、食べる量が少なく、キチンと運動をしていても、容易に体重が増える状態になっていくそうです。
20代までは新陳代謝がよく、食べ過ぎても数日後には体重は減っていたことでしょう。
しかし30代に入り、そしてどんどん歳をかさねるに従い、脂質の代謝回転率が減って太っていくのだそうです。

10年で脂質の代謝回転率は確実に下がる?

研究では54名の成人男女の脂肪組織を調査し、その後13年間、追跡調査を行いました。

その間に、体重が減った人もいましたが、脂質の代謝回転率は10数年で、確実に下がっていたということです。

そのカラダのメカニズムを理解し、年を追うごとに、食べる量を減らしていった人は、体重キープができていたり、体重を減らすことができた人もいました。
しかし、加齢を受け止めず、若いころと同じような食事内容や量をキープしていた人は、自身の体重キープはままならず、どんどん太っていったそうです。
研究によると、年を重ねるごとに、食べる量を減らさなかった場合、体重増加率は13年で約20%増となるそうです。
※参考:『ネイチャー医学』2019年9月

「さほど食べていないのに太る」は自然の摂理

ダイエットの話題になると、「最近あんまり食べてないのに太っちゃうの」というフレーズをよく耳にすることでしょう。

一見、言い分けのように聞こえますが、去年は大丈夫であった食事量をそのままキープすると、1つ歳を重ねた分、脂質の代謝回転率が悪くなる、と心得ておけば、対策になるでしょう。

今後、肥満の治療法の指針として、脂質の代謝回転率の研究が進んでいきそうですね。