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子供のエナジードリンク販売禁止イギリスで始まる!

子供がエナジードリンクを摂取することの危険性は以前から問題視されていましたが、イギリスでは王立の小児科小児健康協会がついに禁止すべき! と断言しました。
日本でも厚生労働省が、エナジードリンクの多飲については注意喚起を促していますが、イギリスの調査の実態と共に、詳細を見てみましょう。

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子供のエナジードリンクによる二大障害とは?

英国王立小児科小児健康協会は、エナジードリンクの子供への販売禁止には、子供の肥満と精神疾患、この2つの流行を食い止めるのに、大いに貢献すると発表しています。

イギリスのように、高所得国の青少年の食生活を紐解くと、糖分とカロリーは十分に摂取しているので、エナジードリンクからさらにエネルギーを摂る必要はない、と指摘しています。

成長期での大量カフェイン摂取も危険?

成長期のお子さんがいるご家庭では、コーヒーなどの高カフェイン飲料は「まだ早い」とまだ飲ませていないところが多いことでしょう。
しかし、ことエナジードリンクになるとカフェインの存在が忘れられているのか、お子さんに与えているご家庭が、日本でも多いようですね。

王立小児科小児健康協会では、成長期の子供が、エナジードリンクからコーヒーを上回る高カフェインを摂取するのも、成長の妨げになると指摘しています。

実態調査では?

同健康協会がイギリス国民5,000人を対象とした調査では、11~15歳の14%がエナジードリンクを、週に2~4回以上摂取しており、また青少年と呼ばれる世代全体としては5%もの人たちが、毎日のようにエナジードリンクを摂取していることがわかりました。
エナジードリンクは糖分もかなり高いので、小児肥満や青少年の肥満の流行に、有意につながっていると考えられています。

エナジードリンクによる睡眠障害も

またイギリスでは青少年の睡眠障害による精神疾患の患者も増えていますが、エナジードリンクからカフェインを大量に摂取していると、覚せい作用があるので、不安感を増長させ、睡眠不足を引き起こし、行動問題にも発展すると考えられています。
そして、脳の発育の影響も懸念されています。

カフェインは成人が適量を守って摂ると、健康にいいという研究発表もありますが、まだ青少年が摂取した場合の安全性についての研究発表は、実は少ないのだそうです。

しかし、エナジードリンクには、平均320mg/lのカフェインが含まれており、まだ未成熟な青少年が摂取すると、不安、抑うつ、刺激追及行動、過活動、注意力散漫などに関連するという精神疾患系との関連エビデンスは多数上がってきているようです。

エナジードリンクで一番危険なのは睡眠障害

現在、「睡眠障害」や「睡眠負債」という言葉が問題になっていますが、世界的に見ても、不眠症で悩む人口は増えています。
成人でも不眠が続くと、健康や精神に支障を来しますが、未成熟の青少年での不眠はカラダや脳、心の成長にダイレクトに災いします。
エナジードリンクの最大の懸念事項は、睡眠障害を起こすことにある、と研究者たちが断言しているように、もしお子さんの不眠や、不審な行動が目立つようなら、エナジードリンクを与えていないか、チェックしてみましょう。

イギリスでは16歳未満のエナジードリンクの販売禁止

イギリスでは多くのスーパーで、16歳未満へのカフェイン入りのエナジードリンクの販売が禁止され始めています。
まだ正式に法律で禁止されてはいませんが、時間の問題で間もなく禁止されるでしょう。
また一部の国では、完全に販売禁止としているようです。
※参考:『英国医学雑誌(BMJ)』2018年9月

さいごに

イギリスでは、子供に加糖飲料を与えることも禁止した方がいいと、発表していましたが、エナジードリンクは、加糖の問題だけではなく、高カフェインの問題があるので、日本でも、こうした対応が国を挙げて行われるかもしれませんね。

エナジードリンクは、ちょっとしたブームにもなり、各社パッケージもカッコイイよく、味もさわやかなものが多いので、そうした面から惹かれてしまう人も多いでしょう。
しかし、中身は魔物(?)かもしれないので、大人の場合はごくたまに、本当に疲れた時にだけ利用して、お子さんには絶対飲ませないよう、見守ってあげましょう。