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成長期の子どもエナジードリンクの規制必要?

エナジードリンクの生産はここ20年ほどで急激に増え、日本の元祖エナジードリンク、●ポビタンDや外資系のデザインもオシャレな●ッドブルまで多種多様ですね。 しかし一時的にヤル気がUPしたり、カラダがシャキッと目覚めますが、飲み方次第で死亡事故にもつながります。

特に思春期前のお子さまは、大人と同じ量を飲むとカラダだけではなく精神にも支障が出るようです。 最新のハーバード大学などの報告事例をもとに見ていきましょう。

エナジードリンクの多用は深刻な健康リスクが?

以前からアメリカではエナジードリンクが原因での急患が急増しており、注意喚起が行われていました。 日本でも今年(2017年)に入ってから、厚生労働省エナジードリンクについての注意喚起を発表していますね。※厚生労働省HP

また今年8月に発表されたハーバード大学の調査結果によると、エナジードリンクの摂取によって、心臓や腎臓、歯に対する悪影響だけではなく、健康被害のリスクや精神衛生上の悪影響についても指摘されはじめています。

特に思春期前の子どもに対しては、厳格な規制を行うべきだとされ、今後さらにエナジードリンクの副作用についての調査が増えていくでしょう。

以前から「子どもはコーヒーなどのカフェイン飲料は飲むべきではない」と言われていましたが、思春期前の子どもの、カフェイン上限含有量(1日当り)の規制は、さほど重要視されていませんでした。 ちなみに成人での適切なカフェイン摂取量(1日)は400mgとされています。

エナジードリンクは多量のカフェインと糖分に危険性が?

エナジードリンクは、どこのメーカーも似たような組成でできています。 水、砂糖、カフェイン、ビタミン各種、ミネラル、そしてガラナタウリン、薬用人参などの成分です。

エナジードリンクの中には1缶(約180ml)あたりのカフェイン含有量が600mgも入っているものがあり、これは、通常の1杯分のコーヒーのカフェイン量72mgの8倍にあたる量です。 前述したように、成人での適切なカフェイン摂取1日量は400mgなので、その基準値をはるかに超えていることになりますね。

またエナジードリンクによる急患や死亡事故の中には、思春期前の子どもの事例も多く、日本でも部活の熱中症予防に飲んでいたエナジードリンクが原因で亡くなった中学生(男子)の報道が記憶に新しいですね。

日本でもアメリカでもエナジードリンクのCMは魅力的なものが多く、それを飲むとカラダのエネルギーがみなぎり、集中力や運動能力が上がるように報道されています。

しかし、ハーバード大学での調査結果では、エナジードリンクに関わる健康リスクの多くは、高糖分と多量のカフェイン量が原因ということがわかってきました。 またエナジードリンクには数種類もの化学薬品が使われているケースも多く、それによる攻撃性の増加、精神性の疾患や不安、ストレス、焦燥感など精神面にも影響が出ています。

そして生体面では、血圧の上昇、疲労感、肥満、腎障害、胃部不快感など、様々な範囲の健康リスクを生む可能性が今後増えていくようです。

※参考:『公衆衛生の最前線

エナジードリンクのCMをうのみにしない

エナジードリンクは、CMなどを見ていると、まるで栄養ドリンクのように宣伝されていますが、実態は化学薬品とカフェイン、たっぷりのお砂糖が入ったジュースです。

一時的に多量のカフェインと糖分がカラダに注入されるので、元気になったように錯覚しますが、たまに取り入れる程度にして、決して、水分補給として利用しないように気を付けましょう。

また激しい運動の後などは、カラダから各種栄養成分が消耗されている状態なので、多量のカフェインと糖分を注入すると吸収が早すぎて、カラダがパニック状態に陥ります。 こうした時に、急性疾患や死に至るケースが高くなるので、体力が消耗している時は、くれぐれも飲まないようにしてください。

成長期のお子さんはまだエナジードリンクの成分組成や健康被害などは理解できないので、ママやパパが見守ってあげましょう。

簡単自家製ドリンクで代用を!

エナジードリンクの目的は、疲労回復や、集中力UPなどをうたっていますが、わざわざ化学薬品がたっぷりと入ったエナジードリンクを飲む必要はありません。 以下にご紹介する自家製ドリンクは、太古の昔から人々が疲れた時に飲んでいた、現代のエナジードリンクに代わるものです。 簡単に作れるので、冷蔵庫にストックしておきましょう。

  • はちみつレモン水 ミネラルウォーターにレモンなどの柑橘類の果汁を絞ったものに、少量のはちみつと、ひとつまみの塩を混ぜたものを飲めば、柑橘類に含まれるクエン酸で疲労回復や集中力はUPできるでしょう。 水分をカラダに定着させるのに、少量の糖と塩が必要なので、その点もはちみつと少量の塩を混ぜれば十分です。
  • フレーバーウォーター ミネラルウォーターに、輪切りのレモンなどの柑橘類やハーブを漬けたフレーバーウォーター。 ハーブや柑橘類のエキスが水に溶け出し、ビタミン類が補給できます。 スポーツ時に利用する場合は、少量のはちみつや塩をプラスしてください。
  • ビネガードリンク お酢も柑橘類と同様、体内でクエン酸に代わり、疲労回復作用や集中力UPにつながります。はちみつをプラスすると飲みやすくなるでしょう。

はちみつは古代ギリシャの医学を支えたヒポクラテスも病気の治療や予防に使っていたものです。 エナジードリンクの代用としてぜひ活用してくださいね。 ※2歳未満のお子さまは、まだはちみつを利用しないでください。

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