AnnaBabyTokyo

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エナジードリンクの危険性とは?

一昨年(2017年)から、日本でも厚生労働省が、エナジードリンクの摂取過多に関して、注意喚起を行うようになりましたね。
年々、夏になるとエナジードリンクが原因での急患が、世界中で増えているそうです。
アメリカの最新研究を見てみましょう。

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健康な人がエナジードリンクを大量に飲むと?

夏になると、暑さで体力が消耗するので、カラダを奮い立たせようとする人が多く、エナジードリンクの売上が世界中でUPするようですね。
その一方で、アメリカではエナジードリンクの飲みすぎによる死者が続出しており、日本でも、2015年に21歳の健康な男性が、エナジードリンクで大量のカフェインを摂ったのが原因で亡くなっています。
それを皮切りに、2017年以降、エナジードリンクの摂取による急患が100名を超えるようになりました(日本)。

そこで、アメリカのパシフィック大学が健康な人を対象にエナジードリンクに関する健康被害の調査に乗り出しました!
その結果、短時間に1リットルほどのエナジードリンクで、急激に血圧が上がったり、心拍の間隔が長くなりすぎることがわかってきました。

エナジードリンクは飲酒よりも怖い?

研究では、18歳から40歳の健康な男女34名を対象に、32オンス入り(約950ml)の市販のエナジードリンク2種を6日おきに、合計3回飲んでもらいました。
対照群として、プラセボの飲料を飲んでもらった人たちも混じっています。
※プラセボ=本人たちにはエナジードリンクだと思わせて、実際は違う飲料を飲んでもらうこと。

この大量のエナジードリンクの摂取を1時間以内に飲んでもらいましたが、最初の30分で半量だけ、後の30分で残りを飲んでもらいました。

その後、飲みおわった後に、30分ごとに計4時間、対象者の心電図と血圧を測りました。

その結果、エナジードリンクを飲んだ人たちは、プラセボの人たちと比べると、心臓の拍動に異常が出ており、鼓動数の間隔が長くなっていました。
そして血圧の方は、拡張期・収縮期血圧の両方が平均4~5mmHg上昇していることもわかりました。

これは、健康な人が短時間にエナジードリンクを1リットル近く飲んだ結果です。
研究者によると、この傾向は、若年者の方が顕著だったそうです。
また、アルコールと併用すると、危険度はもっと高まるということです。
※参考:『米国心臓学会雑誌』2019年6月
研究では、対象者を守るため、6日おきに実施しましたが、これが毎日になると、相当な危険レベルに達することがわかりますね。

若年者やお子さん、高齢者は特に注意!

日本で亡くなった方も21歳とまだ若い男性でしたので、10代から20代の人ほど、エナジードリンクのビッグサイズには手を出さない方が良さそうですね。
この研究の対象者からはハズれていますが、お子さんや高齢者の方は、体力が成人よりも弱いので、もろに影響を受けやすいと推測できます。
エナジードリンクは、心臓の鼓動を、通常よりも遅くします。
すなわち、走った後に鼓動が速くなりますが、その逆の現象が起きるということです。
心臓の鼓動は、速すぎても、遅すぎても命の危険が迫ります。
心臓の鼓動が遅くなり過ぎると「不整脈」を引き起こすのです。

エナジードリンクは本来、スポーツの前に飲むもの

元々、エナジードリンクは、スポーツの前に飲む飲料として開発されました。
鼓動が速くなるのを、予め抑え気味にすると、呼吸が楽になるという狙いですね。
しかし、その用途とは別の飲み方をすると、カラダは悲鳴をあげてしまうのです。

さいごに

エナジードリンクは、TVのコマーシャルや、パッケージのカッコ良さに惹かれて愛飲すると恐ろしいことになりそうですね。
ビジネスパーソンのパパママも、オフィスで仕事をしている分には、エナジードリンクを飲む必要性はないでしょう。
健康な人でもこれだけの被害があるので、くれぐれも1日1本以下、そして毎日飲まないよう、注意しましょう。