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妊娠中は少量飲酒でも子どもの脳発達に害?オーストラリア・研究

妊娠中はアルコールの摂取を控える妊婦さんが多い中、「少しくらい大丈夫!?」という気持ちもあるかもしれませんね。
しかし、例え少量のアルコール摂取でも、胎内の赤ちゃんの脳に悪影響を与えるようです!
オーストラリアの最新研究を見てみましょう。

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少量の飲酒でも胎児の脳に悪影響?

オーストラリアのシドニー大学の研究により、冒頭のようなことがわかってきました。
今回の研究により、妊娠中の少量の飲酒が、胎児だけではなく、産まれてきたお子さんが9~10歳になった時の「心理」「行動」「神経」「認知機能」に影響を及ぼすことがわかってきたのです。

約1万人のデータを解析した結果とは?

研究では、9~10歳の約1万人の子どもを対象に大規模な調査を行いました。
ここでいう「少量の飲酒」とは、
・たまに1~2杯飲む
・週6杯を超えない量の飲酒
とのこと。

一方の「大量の飲酒」とは、
・時々3杯以上のお酒を飲む日がある
・週7杯以上の飲酒
という量で、データが解析されています。

その結果、9~10歳の時点で、「心理」「行動」「神経」「認知機能」に影響があった子どもたちの25%が、胎児のときに子宮内でアルコールに曝露されていたことがわかってきたのです。

内訳は、
・少量飲酒で60%
・大量飲酒で40%
とのことです。

妊娠中の飲酒で産まれてきた子どもは"うつ"になりやすい?

さらに詳細に解析していくと、妊娠中に常に少量の飲酒に曝露していた子どもは、ママが飲酒していなかった子どもと比べて、心理的・感情的な問題や行動上の問題が多いことがわかりました。
心理的・感情的な問題とは、「不安」「うつ」「離脱(最後までやり遂げない)」。
行動上の問題とは、注意力の低下や衝動的な行動が多いことを示します。

妊娠初期の6~7週が要注意!

妊娠初期は、まだママが妊娠していることに気づいていないケースもあり、その時の飲酒が多いとADHD(注意欠陥多動障害)と診断されるリスクが、25%も高いこともわかってきました。
妊娠初期の6~7週目は特に注意が必要とのことです。

妊娠初期のアルコール摂取量の多さは、規律行動違反や、攻撃性とも関連し、お子さんの反抗挑戦性障害と診断されるリスクも30%も高いとのこと!

アルコールに曝露した子どもは脳容量や面積も違う?

また、胎児のときに、アルコールの曝露があると、お子さんの脳容積が通常よりも小さく、また表面積も狭いため、それだけ記憶や認知機能を司るエリアも狭くなります。
そうすると、心理および行動問題を引き起こす原因になりうる、と考えられているのです。

妊活中のママは妊娠前から慎重に!

この調査の結果、研究者たちは、

母親が妊娠初期に少量のお酒を飲み、そのあとに気づいて飲酒を止めていても、子どもの脳に悪影響が見られました。
難しいのは、その時期に、多くの女性が妊娠に気づいていないことです。

と述べています。
※参考:『米国精神医学雑誌』

さいごに

妊活中のママは、これから授かるわが子のためにも、お酒好きの方は、早めに禁酒する必要がありそうですね。
妊娠初期は、本当にわかりづらく、そしてその時期の胎児の成長が、一番大切な時期につながるので、要注意です。