AnnaBabyTokyo

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多種多様な食べ物を食べるのが肥満の元? 米・研究

様々な食材を少しずつ取り入れると、栄養成分がまんべんなく摂れるので、日本でも推奨されていますね。
しかし、「いっぱい食べていい」と勘違いして捉える人の方が多く、日本だけではなく、世界中でこれが肥満やメタボの原因となっていることがわかってきました。

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「いろいろな食べ物をほどほどに」が一番危ない?

お子さんの保育園や幼稚園、学校での食育でも、「いろいろな食べ物をほどほどに」とリーフレットなどに書かれているのを見たことがある方も多いでしょう。
しかし、この呼びかけが一番、肥満人口を蔓延させているという事実が、アメリカのテキサス大学の肥満研究で明らかになってきました。

日本の食生活指針には「多様な食品を組み合わせましょう」と書かれていますが、アメリカでも「さまざまな食品を食べよう」というフレーズで食生活指針が国民に告知されているそうです。

アメリカでは特に、貧しい生活者の人たちほど、このフレーズを正しく理解しておらず、さまざまな種類の加工食品を食べるのもOKだと勘違いしているようです。
そのため、貧しい地域ほど、安価で手に入る(配給される)加工食品ばかり食べるので、生鮮食品の摂取量が足りず、どんどん肥満傾向になるようです。
これは成人だけではなく、小児肥満でもいえることだそうです。

豊かな国ほど食品の知識を正しく伝えるべき!

アメリカをはじめとした先進国は、格差はあるとはいえ、豊かな国です。
そういった国の国民ほど、食べ物の種類が豊富なので、「多様な食品」「さまざまな食品」「いろいろな食べ物」と言うと、加工食品や、食べ物のメニューの名前だと勘違いする人が多いそうです。

本来、各国の政府や研究者たちが促している、「さまざまな食品」とは、野菜や果物、肉や魚介類、穀類、豆類などといった食材の種類を指しています。

そして先進国では、富裕層やある一定以上の教育を受けた人たちは、正しくその方針を理解しているので、小児肥満や成人肥満は少ないそうです。

また、発展途上国でも肥満人口が増えてきていますが、これも安価で購入できる加糖飲料や加工食品が増え、生鮮食品の摂取不足が原因のようです。
※参考:『循環器』

肥満、小児肥満は知識不足も原因?

こうしてみると、生活者の食に対する知識があるかないかも肥満の原因となっていそうですね。
特に小児肥満は、子どもにはまだ食の知識がないので、ママやパパが教えてあげなくてはいけません。

「1日30品目」はもう国の推奨ではない!

日本では1980年代後半から1990年代にかけて、「1日30品目」という国の呼びかけで、当時のTVや雑誌でも話題になりました。
40代以降の方はご記憶の方も多いでしょう。
当時も、国は多種多様な食材から栄養を摂ってほしい、という意味をこめて発表したワケですが、キチンと理解している国民は少なく、この呼びかけで日本は一気に肥満をはじめ、生活習慣病患者が急増してしまいました。
そのことから、国はこの呼びかけを既に取り下げています。
しかし、40代以降の人ほど、取り下げになったことを知らず、「1日30品目」説を根強く取り入れている人が多いのも現状です。
この年代は、まだお子さんが成長期のご家庭も多いので、くれぐれも意味を取り違えないよう注意しておきたいですね。

さいごに

人間は、ラクな方に流されてしまう生き物なので、「たくさん食べてもOK?」と自分に都合のいいように解釈してしまうものなのかもしれません。

しかし、たくさん食べ過ぎても健康になる、ということは絶対にありません。
お肉やお菓子を食べたいなら、1日の食事のどこかでそれらを代謝してくれる機能成分が多く入っている野菜類を食べるようにするなど、「組み合わせ」が大事ということを心得て食生活を送りたいですね。