AnnaBabyTokyo

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食品の匂い断ちでダイエット

食事を美味しく食べるのに「食べ物の匂い」は重要な要素ですよね。
グレリンというホルモンが作用してお腹が空くのですが、このグレリンが活発化しすぎると、ドカ食い傾向に陥ったりと、肥満やダイエットに重要な役割を果たします。
そんな中、カナダの最新研究で、このグレリンは「匂い」に反応していることがわかってきました。
詳細を見てみましょう。

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グレリンは「匂い」と関連していた!?

さほどお腹が空いていなくても、ベーカリーからパンの焼けるイイ匂いが漂って来たり、コンビニに入るとフライドチキンの芳ばしい匂いがして、つい買ってしまったり、という経験は誰にでもあることでしょう。
これはカナダのマギル大学の研究によると、食欲を司る「グレリン」というホルモンが食べ物の「匂い」に反応して、食行動を起こしていることがわかってきました。

グレリンとは!?

グレリンというホルモンは、人間を含む動物が「食べ物を得よう」とする働きに関係しています。
グレリンは脳の『側坐核(そくざかく)』という部位に働きかけ、神経伝達物質の1つである「ドーパミン」を放出させて、食欲をかきたてる、という役割があるのです。
食べなければ生きていけないので、その作用は大切なことなのですが、それが活発化しすぎるとドカ食いとなり、肥満街道を進むことになります。

グレリンは空腹時に血中濃度が上がる

またグレリンは、空腹時に血中濃度が上がるという特徴があります。
食後、しばらくすると低下していくので、これまでの研究では、グレリンは「喫食に関するホルモン」と考えられてきました。

そこで、マギル大学では、38名の男女を対象に、グレリンを意図的に注射して、グレリンの血中濃度を高め、食品の画像を見せたり、匂いを嗅いでもらって、経過を観察し、その後MRIで脳内の撮影を行いました。

グレリンは見た目ではなく匂いに反応する

これまでの研究では、ヒトの食欲は美味しそうなメニューの写真や食品売り場やレストランの前を歩いている時に、グレリンが刺激されて、食欲が増すと考えられていました。
しかし、この研究で、MRIで脳の活性化している部位のスキャンが確認されたところ、食品の匂いを嗅いでいる時に、食欲を司る『側坐核(そくざかく)』の分野が活性化していることわかりました。

スズランやバラなど非食品の匂いを嗅いでいる時や、食事メニューの写真を見ている時は、『側坐核(そくざかく)』の活性化はほぼないこともわかっています。

さいごに

研究者たちは、この結果により、食べ物の匂いを嗅ぐと、グレリンは「食べ物が欲しい」という気持ちを高めてしまうので、肥満の治療などでは、食べ物の匂いを嗅がせないという療法に効果が見いだせるかもしれない、と述べています。
※参考:『Cell Reports』2018年12月

ビュッフェ形式の食事や焼肉の食べ放題などで、ついつい食べ過ぎてしまうのは、「たくさんのお料理を見たら全種類食べたくなってしまう」「元を取りたいから!」といった意見が多く上がりますね。
でも実際は、その会場が美味しそうな匂いに包まれているので、「食べ物の匂い」がグレリンを刺激し、どんどん食欲が増していたのでしょう。

匂いの誘惑に勝つこともダイエット必勝となるかもしれませんね。