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布マスクは2種類の異素材と組み合すと安全かも!? アメリカ・ナノ研究

お題「#おうち時間

政府からの布マスク(アベノマスク)はもうお手元に届きましたか?
マスク不足で手作りの布マスクを愛用されている方も多いことでしょう。
しかし、布マスクは使い捨てマスクに比べると、ウイルスの予防効果が薄いと言われているのも事実……。
そこでアメリカの研究機関が実験したところ、布マスクは2種類の異素材と組み合せることで、ウイルス予防効果が高まることがわかってきました!
詳細を見てみましょう。

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布マスクは2種類の異素材と組み合すと安全?

布製マスクの正規品の多くは、ガーゼを幾重にも重ねた綿素材が主です。
一見、ガーゼを何枚も重ねているのでウイルスの侵入を防げそうに感じますが、綿1種類だけだと、通気性が良すぎて予防にはならないようです。
そこで、アメリカのアルゴンヌ国立研究所が布製マスクの検証を開始!
その結果、「綿+絹」「綿+ポリエステル」など、2種類の異素材の布地をあわせて使うと、「エアロゾル」のブロック効果が望めることがわかってきました!
エアロゾルとは、空気中に潜むウイルスや黄砂、花粉、ダニ、ハウスダスト、PM2.5などの目に見えない害毒のことです。

新型コロナウイルスは呼吸器に感染する

テレビニュースで報道されている通り、新型コロナウイルスは、ヒトの「呼吸器」に感染する疾患です。
そのため、感染した人の「咳」「くしゃみ」「会話」「呼吸」から出てくる飛沫を、鼻や口から吸いこまないようにすることが、一番の予防になります。
こうした飛沫はもともと液滴ですが、ナノ単位の極々小さなエアロゾルとなって、空気中をさまようので、布製マスクをしていても、簡単に通り抜けることができます。

しかし、異なる素材を組み合わせると、違った繊維質が重なるので、飛沫が通り抜けしにくくなり、ブロック効果が期待できるようになるのです。

実際の実験では?

実際の今回の研究では、密閉された小型実験室内で、直径10万分の1ミリから1千分の6ミリまでの粒子を生成して、送風機を用い、ヒトの安静時の呼吸と同等の気流速度で、様々な素材の布地に吹き付けました。
そしてエアロゾルが布地を通過する前後に、空気中の粒子の数とサイズを測定しました。

その結果、高密度(1インチあたりの糸が600本)に織られた綿の布1枚と、合成繊維のシフォン生地(素材はポリエステルとスパンデックス混紡の薄手生地)2枚を組み合わせて重ねると、ほとんどのエアロゾル粒子(粒子サイズにより80~99%)をろ過したとのこと!。
これは通過ではなく「ろ過」したので、ブロック効果が望めるということです。
この性能は「N95マスク」と呼ばれる、一般的な使い捨てマスク材料に近い水準だということです。

綿素材をベースに「絹」「フランネル」「ポリエステル」がベター?

他に、綿素材と合わせて前述のシフォン生地を「絹」「フランネル」に置き換えたり、綿とポリエステルの中綿が入ったキルト生地で実験しても、同様の結果が得られたそうです。
綿などのしっかりと織られた生地は、粒子に対する機械的バリアとして機能します。
そして特定素材の「シフォン生地」「天然絹」のような静電荷を保持する布地は、静電バリアとして機能するそうです。
こうして異素材を組み合わせることで、エアロゾルをブロックする効果が高まるのですね。

マスク着用時は隙間を開けないこと!

ただ、どんな高機能のマスクが手に入ったとしても、着用時に顔との隙間が1%でもあると、エアロゾルのフィルタリング効果が半減するそうです。
マスク着用の際は、顔にピッタリと着けることが、何よりも大切だそうです。
※参考:『ACS ナノ』

さいごに

一口に「布」といっても、様々な素材があるので、2種類の異素材コンビでウイルスのブロック効果が高まるとは驚きですね!
おうち時間が長い中、お子さんの「お裁縫の時間」として手作りマスクを一緒に作るのもいいですね。
表と裏で、異素材の布を組み合わせて、ぜひトライしてみてください。
使わなくなったハンカチやスカーフ、処分しようと思ったお洋服の素材を早速、チェックしてみましょう。