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都会生活は本能を無視して孤独に? 米・行動研究

都会に住んでいると、毎日、数万人の人とすれ違い、誰もが自分のことを知らないため、コミュニケーションをとろうとしません。
しかし、人間には本来、見知らぬ人に声をかけ、コミュニケーションをとって仲間を作るという本能があるそうで、都会生活はその本能を浸食しているそう!?
アメリカの最新の人間行動研究の報告を見てみましょう。

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人間の本能は集団生活を好む?

人間のDNAは、遠く石器時代にまで遡り、その習性が根付いていることが、近年のゲノム遺伝子の研究などで明らかになっていますよね。

アメリカのマイアミ大学の研究によると、人類は石器時代にまでさかのぼると、常に小集団で棲息しており、その生活の中で、はじめて出会う人たちに対して、自分たちを助けてくれる存在なのではないか? という判断のもと、様々な人間行動が発達していった、と推測しています。

その習性は今でも残っており、人間は、はじめて会う人に警戒はするものの、やはり「自分の助け(得になる)になるかもしれない」という期待を抱きながら接するので、例えば、欧米ではレストランのウエイトレスにチップを渡したり、初めての会合に、喜んで出席したりという行動が生まれると考えられています。

これは、人間が集団生活をしていた頃の名残で、見知らぬ人と報酬(趣味の価値観や、仕事の利益などを含む)を分かち合って、仲間になろうとする本能のようです。

しかし、都会では……!?

しかし、こうした本能的な習性は、小さな町では、どこの国でもまだ助け合いの精神があるので、存続しますが、都会になると事情が違ってくるようです。

どこの国でも「都会」と呼ばれる都市は、人口が密集しているので、都会で生活する人間のDNAには、「この人(集団)は自分にとって価値がない」と判断すると、二度と、その会合に出席しなかったり、その人物と連絡を取ろうとしない、「損得勘定」という人間行動にまで発達したのだそうです。

ある投資の会合で試験を行ったところ、はじめて参加した人たちは、本能的に、見知らぬ人とコミュニケーションをとろうとして、投資の儲けも、快くシェアに応じたそうです。
しかし、2回目以降になると、シェア率は20%に激減し、都会人は損得勘定が大いに働いていることがわかりました。

人間の行動心理とは?

こうした人間の行動心理は、

  • 「私は何をやってるんだろう?」
  • 「これは社会的な結果が伴っているのか?」
  • 「自分だけが寛大でも、誰も私に恩義をかけてくれる人はいない」
  • 「私が何もしなくても、誰も私をケチな人だとは思わないだろう」

などと学習し、「見知らぬ人」であった時には寛大であった行動も、2回目以降になると、シビアな態度をとりがちになるのだそうです。
※参考:『ネイチャー人間行動』2018年10月

こうした行動心理が背景にあるため、都会人は、小さな町の人たちと比べると孤独な人が多いのかもしれませんね。

集団生活の中で、一見「一匹狼」で、飲み会や食事会に参加せず、単独行動をしがちな人は、もしかしたら、本能に逆らって、損得勘定の学習能力が高いのかもしれません!?

さいごに

「損得勘定」というと、聞こえは悪いですが、都会で切磋琢磨して賢く生きるには、必要な知恵でもあります。
また飲み会や食事会、お茶会、ママ友の集まり、女子会などなど、それらの会合に「行きたい!」という感情は、本能であることもわかりましたね。
お子さんが「仲間外れにされた」と泣いて訴えるのも、「仲間を作りたい!」という本能なのでしょう。
やはり人間は、仲間を作り、集団で生活していくのが、太古の昔に刷り込まれたDNAなのかもしれません。