AnnaBabyTokyo

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「何気ない親切」は自身の心を満たして幸福に!? 香港・研究

お年寄りや妊婦さんに、電車の席を譲ったり、落とし物を拾って届けたり、といった何気ない親切行為を実行した時、ヒトは真の幸福感を感じると考えられています。
ボランティア活動もしかり。
こうした日常の親切心が、全体的な幸福感との関連が強くなるそうです。
香港の最新・心理研究の詳細を見てみましょう。

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社会的な行動は「何気ない親切」から?

香港大学の研究により、冒頭のようなことがわかってきました。
その研究によると、社会的な行動は、
・利他主義
・協力
・信頼
・思いやり
の4つが必要で、これらが揃うことで、調和のとれた機能的な社会になるそうです。
なぜなら、人類は共有文化を育んできたからだとか!?
また、こうした行為は精神的、身体的健康にも貢献してくるそうです。

社会的な行動と幸福感は関連するのか?

以前より、社会的な行動に従事する人々は、他人の援助にさほど時間を費やさない人たちよりも幸福感を感じており、精神的・身体的に健康であることがわかっていました。
しかし、すべての研究がその関連を示唆できるエビデンスとは言い難く、その関連の強さは研究炉分によって差がありました。

その要因を探るため、研究班は、約20万人の参加者から200ほどの研究のメタ分析を行い、社会的な行動と幸福感の関連を調べました。

その結果、この2つに関連があることを発見したのです!

大きな活動よりも「何気ない親切」のほうが幸福感を得られる?

調査を掘り下げて分析していくと、「年配の隣人の大きな荷物を運ぶのを手伝う」といった、「何気ない親切」を行った人ほど、幸福感を感じていることが発見!
ボランティアや慈善事業といった、公的な大きな社会活動よりも、「何気ない親切」を行ったほうが、ヒトは、充実感を感じることがわかったのです。
また、非公式の寄付を行った人も、幸福感を感じている傾向が高いそうです。

自然災害があると、企業オーナーや芸能人が寄付したことを公開していますが、こうした行為は、自己満足や他社から「偽善者」呼ばわりされのを恐れたりと、行った本人は幸福感を得ていないようです。

ひそかに、だれにも告げずに寄付する行為が、自身の幸福につながるのですね。

「何気ない親切」は快楽の幸福にもつながる!

研究では、「何気ない親切」は、快楽の幸福(前向きな気持ちやストレスを感じない心の平穏)とも強いつながりがあることを発見!
それは、自己実現に焦点を当て、自分の可能性を実現し、人生の意味を見出すことにつながるのだそうです。

年齢別・性別でも幸福感の感じ方は違う?

また、年齢による影響も様々でした。
「何気ない親切」を行った後、若い人では、全体的な幸福感、快楽の幸福、心理的機能レベルの高さが確認されました。

そして高齢者では、より高いレベルで身体的な健康が報告されていました。

性別による違いでは、女性は男性と比較して、社会的な活動への意欲と幸福度の測定値に強い関連が示されました。
おそらく、女性たちは「より思いやりがあり貢献している」という行動を社会から期待されていると感じているため、社会的規範に従った行動、と自らが認識して、良い感情が得られるのではないか?
と、研究者たちは解析しています。
※参考:『心理学公報』

さいごに

あくまで「何気ない親切」ということがポイントのようですね。
やはり目立とうと思ったり、「私は良い行いをしているんだ!」と社会にアピールする行為は、他人にはよく思われることに成功しても、自分自身は癒されないということですね。
こうした行為は、習慣は、子育てにも活かせそうですね。