母乳育児は「赤ちゃんの健康だけではなく、ママの健康維持にもいい」という内容はよく知られていますよね。
オーストラリアの最新研究で、母乳育児は新たに、女性の心疾患リスクも有意に下げることがわかってきました!
詳細を見てみましょう。
母乳育児はママの心疾患リスクを下げる?
オーストラリアのシドニー大学の研究では、母乳育児を経験したママは、母乳育児を行わなかったママと比較して、将来の心疾患による死亡リスクが有意に低いことがわかってきました。
研究ではオーストラリアの約10万人のママを対象に大規模の調査を行い、追跡調査の結果、2006年から2009年の統計データを解析して、心疾患による死亡リスクとの関連を調べました。
解析内容には、社会経済的な要因や生活習慣のリスクなども調整されたそうです。
その結果、母乳育児を行ったママは、母乳育児を行わなかったママよりも、心疾患の発症リスクが14%少なく、全死亡リスクにおいては34%も下がっていたとのことです。
また、母乳育児を最初の1年だけ行った女性も心疾患の発症リスクは15%少なく、全死亡リスクも30~40%下がっていることがわかりました。
母乳育児は女性の健康を支える?
研究者たちは、女性の場合、それも母乳育児を行った女性だけに限りますが、それを行うことで、心疾患をはじめ、全死因リスクも下がっていることから、今から出産する女性たちにも、母乳育児は推奨したいと述べています。
これまで、心疾患のリスク減は、肥満の人は体重減に努め、食事内容といった生活習慣を改めることが重要だということがわかっていました。
しかし、女性特有の生活活動に着目した研究は、世界でも少なく、早くも注目を集めているようです。
研究者によると、毎日約500kcal分の母乳を赤ちゃんに母乳することで、ママの心疾患リスクが下がるようだ、とも述べています。
※参考:『米国心臓学会雑誌』2019年5月号
さいごに
心疾患は、日本でも三大死因の一つに上がっていますね。
また働くママが増えたので、人工栄養に頼る機会も増えているでしょう。
しかし、これから妊活をする方々は、ご自身の健康のためにも、母乳育児を意識していきたいですね。