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摂食行動と自閉症の関連とは

精神障害のある人たちの行動では、典型的な摂食行動のパターンがあります。
一方で非定型の摂食行動を起こす人たちについては、これまで自閉症に関しては研究調査がなされていませんでした。
この非定型の摂食行動を起こす人たちと自閉症について、アメリカで研究報告があったので、詳細を見てみましょう。

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摂食行動と自閉症の関連とは?

アメリカのペンシルベニア州立大学の研究で、非定型(型にとらわれない)の摂食行動は、自閉症の特徴を割り出すカギとなることがわかってきました。

これまでの研究では、自閉症の子どもや青年の摂食行動の詳細については、他の精神疾患と比べて、あまり調査されていませんでした。

この研究の対象者は、1~18歳(平均7.3歳)の子ども2102名で、
そのうち、

  • 自閉症1462名
  • ADHD、知的障害、言語障害、学習障害など他の疾患327名
  • 定型発達児313名

ということです。

非定型の摂食行動は、心理学者が上記の対象となった親たちにインタビューを行い、自閉スペクトラム障害のチェックリストにより統計がとられました。

自閉症は異常な摂食行動を起こしやすい?

その結果、自閉症のお子さんは、他の精神障害を持つ子どもたちよりも、異食(偏った食品を好む)の傾向が強かったそうです。
また異食の自閉症の子供たちの約90%が穀類製品や鶏肉を好む傾向があったそうです。
穀類製品とは市販のスナック菓子やパン、クッキーなどの焼き菓子全般で、鶏肉は特にフライドチキンなどの揚げ物ということです。

また自閉症の子どもたち全体の約1/4が、異食に加えて食べ物をかまずにそのまま飲み込む、などの摂食異常が認められたそうです。
※参考:『自閉症スペクトラム障害研究』2019年8月

さいごに

拒食症などの精神障害では食行動がある程度パターン化されており、診断などの基準がわかりますが、自閉症の場合は診断が難しい場合が多いそうです。
この研究内容にあった食行動がみられるお子さんは、医療機関などに早めに相談するのが得策のようです。
こうしたケアを「プライマリケア」ともいい、研究者たちは、個々人の状況をカウンセリングして、早めの治療が大切、とも述べています。