AnnaBabyTokyo

仕事・子育て・健康・栄養~働く女性を応援する情報ブログ

自閉症は加工食品が原因か?

世界中で自閉症の子どもが増えており、問題となっていますね。
成人の自閉症もしかり。
アメリカの最新研究で、自閉症と診断された人たちの腸内には「プロピオン酸」が多いことが判明しました。
プロピオン酸とは一体、何なのでしょうか?

f:id:annababytokyo:20190703105908j:plain

加工食品の摂取が多いと腸内にプロピオン酸が!?

アメリカのセントラルフロリダ大学の研究で、胎児の頃に、加工食品の保存料として添加されているプロピオン酸の影響を受けると、赤ちゃんの分子構造が変わり、生後、自閉症になる確率が高いことがわかってきました。

自閉症の人たちの腸内を調査すると、腸内細菌叢にプロピオン酸が多く存在することがわかっており、市販のインスタント食品や加工食品の摂取が多い人ほど、自閉症になりやすいそうです。

子どもの自閉症の場合、日頃の食生活の影響もありますが、母親が妊娠中にインスタント食品やファストフードをよく食べていた場合、生まれつき腸内細菌叢にプロピオン酸が多く存在し、自閉症になりやすいのだそう!
妊活中のママは特に注意しましょう。

プロピオン酸は脳細胞に障害を?

プロピオン酸が脳細胞に障害をもたらすメカニズムも解明されました。
研究チームは、神経幹細胞に大量のプロピオン酸が曝露すると、その神経終末やニューロンの数が減ることを発見。
それらが減った分、グリア細胞の数が増えるので、脳細胞は自然のバランスを崩すのだそうです。
グリア細胞とは、本来、悪い細胞ではなく、ニューロンの発達や機能を助ける役目があります。しかし、数が増えすぎると、ニューロンの結合を妨げてしまうのです。
また、グリア細胞の数が増えると、カラダの様々な部位に炎症を起こすこともあります。
これは、そのまま自閉症の人たちの脳内構造とも一致します。
自閉症などの精神疾患の人たちは、「心の病気」とか「性格」の問題と考えられることもありますが、胃や肝臓、腸などの病気と同じように、科学的に解明できる「脳」の病気で、やはり食生活など原因と理由があるのです。

脳細胞が傷害すると行動障害に

また、プロピオン酸は、ニューロンがカラダの他の部分に通信する経路を短縮させ、障害を起こさせます。
前述のように、プロピオン酸の影響でニューロンの数は減っており、その数少ないニューロンが、正常に働かないので、カラダの機能は、信号を受けられず、行動障害を起こすのです。
自閉症の人たち特有の突飛な行動なども、元はと言えば、プロピオン酸が犯人、すなわち保存料を含む加工食品が原因とも言えるのです。

この研究は、具体的な自閉症の原因物質を突き止めた、世界初の発見となるそうです。

プロピオン酸は腸内でも合成される?

成人の場合は、保存料を含む食品の利用を徐々に減らしていけば、体内のプロピオン酸濃度は減り、自閉症の改善が見られるかもしれません。
しかし、子どもの自閉症の場合は、胎児の時に、母親の食生活の影響で、生まれつき分子構造が違っているので、腸内でもプロピオン酸を合成できる体質になっています。

研究者たちは、特にこれから妊娠予定のある母親および父親、そして妊婦さんは、保存料入りの食品からプロピオン酸を摂取しないことが、子どもの自閉症の軽減につながる、と述べています。
※参考:『サイエンティフィックレポート』2019年6月

まだ、自閉症の子どもからプロピオン酸濃度を軽減する食品や薬などは発表されていませんが、自閉症の原因物質が明らかになったので、治療薬や、食生活の改善などが今後、解明されていくでしょう。

さいごに

プロピオン酸は、保存料として微量しか使われていないことが多いので、食品の原材料名欄に記載されていないことも多く、気付きにくいのが現状です。
※国が定めた使用量以下の場合は記載しなくてもいいため。
しかし、毎日知らずに摂り続けるとカラダに蓄積されていき、神経回路がおかしくなるので、注意が必要です。

お子さんの自閉症は、ママの食生活がダイレクトに影響するので、インスタント食品だけではなく、コンビニ弁当やファストフード、大手チェーンのファミレスなども、妊活中や妊娠中は避けるよう、努めてみましょう。

そして一見「自炊」っぽく思えますが、カレールーや惣菜の素なども保存料が含まれるので、多用しないようにしてください。

成人の自閉症も増えていますが、コンビニ弁当やインスタント食品に頼った食生活の人は、1日も早く抜け出しましょう。