AnnaBabyTokyo

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妊婦のビタミンD摂取と喘息

妊婦さんの必須ビタミンで代表的なものに「葉酸」がありますが、ビタミンDの摂取不足も指摘されていますよね。
特に妊娠期にビタミンD不足に陥ると、お腹の中の赤ちゃんが生まれてきた時に、喘息(ぜんそく)リスクが高くなると一部の研究発表がありました。
実際のところはどうなのでしょうか?
最新のデンマークの医学研究を見てみましょう。

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妊娠中のビタミンD摂取は子どもの喘息と関係ない?

デンマークのハーレフ&ゲントフテ大学病院の研究で、妊婦さんの子宮内のビタミンD濃度が低くても、産まれてきた子どもの喘息リスクとは関係ないことがわかってきました。
これまでの研究では、妊娠期にビタミンDが不足していると、その後に成長した子どもが喘息にかかりやすい、と示唆されていました。

今回の研究では、妊娠24週目に入った妊婦さんたちを2つのグループに分け、

  • 【A】高濃度のビタミンDを投与するグループ(1日2,400IU投与)
  • 【B】プラセボで一般的なビタミンD補給(1日400IU)するグループ

としました。

そして出産後の子どもの喘息罹患率を調査したところ、対象となった子ども545名が、6歳まで分析可能であったため、その統計がとられました。

その結果、【A】グループと【B】グループを比較しても、少なくとも6歳までは妊娠中の母親のビタミンD摂取量が多いからといって、喘息リスクが下がったわけではありませんでした。

喘息は環境因子や幼児期の食生活が原因?

子どもの喘息の原因は、妊娠中のママのビタミンD補給に期待があったようですが、やはり生後の子どもたちの生活環境や食生活に影響があるのではないか? と研究者たちは述べています。

今後の小児喘息の課題としては、環境、食生活、遺伝的要因などの影響が関与するのかどうか、それらも調査すべきだと考えられています。
※参考:『米国医学会誌(JAMA)』2019年3月

さいごに

小児喘息は、幼児期だけで、成人すると完治するケースも多いですが、今は世界的に大気汚染の問題もあるので、原因を突き止めるのは難しいようですね。

とはいえ、ビタミンDは不足してはいけないビタミンなので、きのこ類などから程度に摂取しておくようにしましょう。
きのこが苦手な人は、日光を短時間だけ浴びるだけで、皮膚からビタミンDが合成できるので、日焼けに気を付けながら、程度に日光を浴びる時間を作ってみましょう。

呼吸器官は、鼻やのどなどの粘膜が荒れると、乱れやすいので、掃除をこまめにして、家の中のハウスダスト(ほこりやダニの死骸)などにも気を配るようにしましょう。