AnnaBabyTokyo

仕事・子育て・健康・栄養~働く女性を応援する情報ブログ

秋に生まれた赤ちゃんはアレルギーリスクが高い!? アメリカ・研究

乳児期の湿疹やアトピー、食物アレルギー、喘息、花粉症といったアレルギー性疾患は、秋生まれのお子さんに起こりやすいことがわかってきました。
真相はどうなっているのでしょうか?
アメリカの最新アレルギー研究の詳細を見てみましょう。

f:id:annababytokyo:20200924210937j:plain

秋生まれの子どもはアレルギーリスクが高い?

アメリカのナショナル・ジューイッシュヘルス研究所の統計調査により、冒頭のようなことがわかってきました。
食物アレルギーは、アメリカにおいて、増加傾向にあり、子どもでは500万人以上が罹患しているというデータが出ています。
これは約二人に一人の子どもが、1つ以上の食物アレルギーを持っているという計算になるそうです!

そこで、同研究所では、この増加の原因を解明すべく、調査を開始!

アレルギー症状は皮膚の乾燥から始まる?

研究によると、多くのアレルギー症状は、皮膚の乾燥とひび割れから始まり、『アレルギー・マーチ』と呼ばれるアレルギー性疾患の連鎖現象を引き起こす可能性が高いことがわかってきました。

アレルギー・マーチとは?

『アレルギー・マーチ』とは、乳児期の湿疹やアトピーといった皮膚疾患から始まり、成長につれて、食物アレルギー、喘息、花粉症と、次から次へとアレルギー疾患が発症することを言います。
研究によると、赤ちゃんの出生時期がアレルギー・マーチの危険因子であるかもしれないことも、明らかにしています。

秋生まれの子どもはアレルギー・マーチに?

同研究所のクリニックで治療を受けている、すべてのお子さんを対象に調査を実施したところ、秋に生まれた子どもは『アレルギー・マーチ』に関連する状態のすべてを経験することが非常に多いことがわかったのです。

赤ちゃんのアレルギーは胎内によるもの、という説もありますが、この研究によると、秋は、皮膚表面の細菌から生じるアレルギー疾患が多い、ということです。

秋に繁殖しやすい皮膚細菌とは?

湿疹しのある子どもの皮膚には、「黄色ブドウ球菌」と呼ばれる有害な細菌が高レベルで存在しています。
この菌はアレルゲンや病原体の侵入を阻止する、皮膚の能力を弱めてしまうのです。
こうした状態で、食物を摂取すると、食物の微粒子は消化されず、皮膚に浸透してしまうので、身体はそれらを異物ととらえ、それらに対する抗体を作ることで、アレルギーを起こすのだそうです。

そして、ママたちに協力してもらい、産まれた赤ちゃんを幼児期まで追跡して育児日記をつけてもらい、家庭での環境要因や遺伝、服用した薬なども検討されました。

アレルギー・マーチの解決策は?

ママたちの育児日記から、様々な要因を解析し、突き詰めた結果が、秋生まれの子どもにアレルギー・マーチが多いことがわかったので、研究者たちは、乳児の皮膚バリアを弱める要因をさらに追及していきました。
臨床試験も実施し、赤ちゃんがママの子宮から出た直後であっても、ごく早期に介入すれば、秋生まれの子どもでも、アレルギー・マーチは止めることが可能だという結論にたっしました。

赤ちゃんの皮膚を乾燥させるな!

アレルギー・マーチを防ぐには、ともかく、赤ちゃんの皮膚を保湿すること!
絶対に乾燥させてはいけないようです。
ウェットラップと保湿剤を使用して、湿疹のある赤ちゃんの皮膚のバリアを密封し、リスクのある子どもたちに、早い段階で、アレルギー誘発性食品を導入することが、潜在的な解決策になるだろう、と研究者たちは述べています。
※参考:『アレルギー・臨床免疫学雑誌:実践』

さいごに

アレルギーは重度になると、命にもかかわってくるので、早期の対応が大切ですよね。
これまで、お子さんのアレルギー疾患は、妊娠中のママの生活習慣の影響が疑われたり、遺伝性の説があったりしましたが、皮膚の乾燥が事の始まりとは驚きですね。
お肌のお手入れは、保湿が基本! と言いますが、赤ちゃんのお肌も、保湿が大切とのこと。
これから秋本番を迎えるので、気を付けたいですね。