AnnaBabyTokyo

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脂肪が組織に入るメカニズムを知れば太らない?

一般に揚げ物やファストフードばかり食べていると「太る」と言われていますが、アメリカの最新研究で、脂肪が体内の様々な組織内に入り込むメカニズムを知って、それを阻害する術を知れば、太りにくいことがわかってきました。

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食事から摂った脂質が体脂肪になるメカニズム

「揚げ物を食べると太る」「脂っこいものを食べると太る」と一般に言われていますが、そのメカニズムをよく考えたことはあまりないことでしょう。
なぜ太ってくると、カラダ全体だけではなく、指先や二重あご、そしてまぶたにまで脂肪がつくのか?
また顔が大きく見え、首まで太くなるのか?
不思議に思ったこともあるでしょう。
そのカラクリとは!?

腸内で、食事由来の脂肪はカイロミクロンという極々小さな粒子に封じ込められます。
そしてこれらがリンパ管の1種である乳糜管(にゅうびかん)という管を通して、体内の様々な部位に輸送されるからなのです。
こうしてカラダの隅々に脂肪が輸送されるので、指の先まで太っていくのですね。

乳糜管の成長抑制が太りにくいカギか?

さて、揚げ物やファストフードを好んで食べているのに、なぜか太りにくい体質の方もいらっしゃいますよね。
こうした人たちは、本当に「体質」だけの問題なのでしょうか?
知らず知らずに、体内で乳糜管の成長が抑えられていると、高脂肪食を摂っても、末端にまで脂肪が輸送されないので、太りにくくなることが、アメリカのイェール大学の研究でわかりました。

乳糜管のもとをたつ?

乳糜管の成長は、難しい説明になりますが、「血管内皮成長因子A」という物質が産生されると、乳糜管も成長してカラダの隅々にまで脂肪を輸送するようになります。
そのため、「血管内皮成長因子A」という物質の産生そのものを抑えてしまうと、乳糜管も成長しないので、太りにくい体質になれるということです。

研究では、「血管内皮成長因子A」の受容体が阻害されているマウスに、高脂肪食を与えたところ、体重が増加しないことも実験により確認されています。

こうした状況になると、前述のカイロミクロンがリンパ管に流出されなくなるので、各カラダの部位の脂肪量も減っていくとのことです。
※参考:『サイエンス』

植物性食品のポリフェノールを取り入れよう!

実際、「血管内皮成長因子A」の受容体を阻害するには、野菜や果物、穀類、茶葉、ワインなどに含まれる抗酸化物質を多く摂取しておくと、それに近い状態になるようです。

緑茶や紅茶に含まれるカテキンや赤ワインに含まれるポリフェノールなどを特に取り入れておくといいでしょう。
野菜や果物も、色の濃いものを選ぶとビタミンEやβ-カロテンなど抗酸化性が高いものが摂取できます。

さいごに

高脂肪食やファストフードを利用しても、野菜やお茶の摂取が多いと、太りにくい体質に近付けるということですね。
前述の研究では、まだ具体的な食事内容の研究までには至ってないようですが、一般に、「お肉を食べるなら倍量の野菜」「揚げ物にキャベツの千切り」と言いますが、こういう食べ方は理に叶っていると言えるでしょう。