糖質ゼロの飲料やお酒、キャンディー、菓子類などで使われている人工甘味料に、問題報告が続々とあがってきているようです。
詳細を見てみましょう。
カロリーゼロ甘味料は全て危ない?
カロリーゼロ甘味料は、人工的に製造された冒頭のスクラロースやアセスルファム(アステルファーム)が代表的です。
ほとんどのダイエット飲料や、カロリーゼロキャンディ、コンビニやスーパーで買える糖質オフスイーツなどに使われています。
アセスルファムは、製造メーカーによっては「アステルファーム」や「アスパルテーム」などになっていますが同じものです。
一方、エリスリトールやラカンカエキスなどは、自然由来のもので、ブドウや羅漢果などの果物の廃棄部分から発見された、糖度をほぼ持たない糖類です。
今回、問題が発見されたのは、前者の「人工甘味料」のスクラロースやアセスルファムなどです。
人工甘味料、妊婦さんは特に注意!
アメリカの国立糖尿病・消化器・腎臓疾患研究所などの共同研究で、人工甘味料が与える健康被害の実態が、マウスによって検証されました。
実験では、妊娠中のマウス、そして授乳中の母マウスがスクラロースやアセスルファムを摂取した時の様子が観察されました。
具体的には、人工甘味料入りのエサを食べていた母マウスから産まれた仔マウス及び、母乳を飲んだ仔マウス、約230匹の血液、糞便、尿検査が解析されています。
その結果、肝臓の解毒作用が著しく低下し、腸内細菌の善玉菌を減らしてしまうことがわかったのです。
動物実験の段階ではありますが、マウスの生体構造は、他の動物と違い、人間と大変類似している為、これはヒトにも同じことが言えるかもしれないのです。
特に、妊婦さんや、授乳中のママは、人工甘味料入りのものは控えるようにしましょう。
胎盤や母乳から子どもに移行?
この研究では、妊娠中の場合、母マウスが摂取した人工甘味料が、胎盤から仔マウスに移行することが確認されました。
妊娠中が一番危ないようですね。
そして、母乳をからも、仔マウスが母乳を吸引することで、仔マウスの体内に人工甘味料が移行してしまうようです。
※参考:『微生物学の最前線』2019年6月
肝臓や腸内への影響は?
肝臓には解毒作用があり、血中の毒性物質を除去してくれるシステムが備わっています。その肝臓の解毒機能が弱まると、体内は病原菌や老廃物に侵されて、様々な病気を引き起こします。
また、腸内の善玉菌は、老廃物や毒素が元でできる悪玉菌を、糞便と共に体外へ排出してくれる役割があります。
しかし、人工甘味料によって善玉菌が減ると、腸内は悪玉菌優位となって、便秘をはじめ、様々な毒素が体内に残るので、やがて病魔に侵されてしまうのです。
人工甘味料によって劇的に減る善玉菌は『アッカーマンシア・ムシニフィラ』というそうです。
さいごに
この実験では、妊婦さんと人工甘味料の関連についての報告でしたが、カロリーゼロ甘味料は、他に、「脳の栄養の1つであるグルコースが取れない」、「発ガン性がある」などの報告もあるので、多用しないよう、気を付けたいですね。