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食前30分の野菜ジュースで体重増を改善?

年末年始は、連日の忘年会で食べ過ぎたり、お子さんと一緒にクリスマスのごちそうを作ったりして、あっという間に体重が増えてしまいますね。

成長期のお子さんは、しっかりと食べなくてはいけませんが、連日のごちそうによる過体重は、それがキッカケで「お腹いっぱい食べるクセ」が習慣化してしまい、小児肥満になる可能性もでてきます。

そこで、ごちそうを食べる前、そして毎日の食事の前30分に野菜ジュースを飲んでおくと、体重増の予防ができるかもしれません!?

野菜ジュース「ファースト」もあり?

近年「食べる順番ダイエット」「ベジタブルファースト」などと定着している、野菜から先に食べる習慣は、単なるはやりではなく、医療現場や大学機関の栄養指導などでも一般化し、多くの研究者たちもその成果を研究論文として発表しています。

しかし、野菜嫌いの人にとっては苦痛に感じますし、外食では必ず野菜が食べられる環境ではないこともあり、実現が厳しいという声もあります。 そして野菜を食べている間に、他のおかずが冷めていくというデメリットもありますね。

そこで、カゴメ(株)の研究所が2015年に野菜ジュースを食前30分前に飲むと、ベジタブルファーストと同様の作用があると発表しました。 ※参考:カゴメ株式会社

厚生労働省の「医療保険制度改革骨子(メタボ改善による保険料減額制度などを含む)」の改善案としてもこの取り組みは当時話題になりましたね。

その後は...!?

その後、市販の野菜ジュースに関しては、製造過程で加熱処理をするため、野菜を食べるほどの栄養価は得られず、さほどダイエット効果は期待できないとの声も上がりました。

またある医師の見解では、野菜のいい部分を全てカットして、糖質のみが液体として残るので、野菜ジュースを飲む習慣に警鐘を鳴らすケースも出てきました。これは市販の野菜ジュースを含め、ご家庭で作るスムージーやジュースクレンズも含めてです。 ※参考『医者が教える食事術~最強の教科書

賛否両論の意見が飛び交う「野菜ジュースファースト」ですが、前述の2点も、カゴメの研究発表も、ある意味どれも正しいと言えるでしょう。

では、食前30分前に野菜ジュースを毎日飲むのは、結局カラダにいいことなのでしょうか?

リコピンが摂取できる野菜ジュースなら◎?

あるTV番組の調査で、一人の女性に毎日1ヶ月、野菜ジュースを食事の30分前に飲んでもらい、その経過を観察したところ、有意に体重とウエストサイズ減に成功したことがわかりました。

野菜ジュースは食物繊維などが取り除かれるので、意外と糖質が高いことが指摘されていましたが、この調査のポイントはリコピン入りの野菜ジュースを飲んでいたことです。

糖質のみに焦点をあてると、野菜ジュースを食前30分前に飲むのは×かもしれませんが、リコピンを含むトマト入りの野菜ジュースであれば、「ベジタブルファースト」の代用として取り入れても血糖値の乱高下の心配は少ないかもしれませんね。

リコピンの機能性とは?

ここで、『食品機能学』の観点から、リコピンの機能性をご紹介しましょう。 リコピンはカロテノイドの1種で、体内ではビタミンA様に働きます。 またニンジンに含まれるβ-カロテンとも親戚関係といったところです。 れっきとした”ビタミン”ではないので、栄養素ではなく「栄養成分」または「機能性成分」として扱われます。

リコピンは主にトマトに含まれ、真っ赤なトマトの色素成分でもありますね。 トマトの他に赤やオレンジ色のパプリカ、ピンクグレープフルーツ、スイカにも含まれています。 この色素パワーに、強い抗酸化作用があり、体内の酸化や老化を防ぎ、アンチエイジング作用があるのです。

野菜ジュースに色が残っているということは、リコピンをはじめとした色素成分は、野菜を加熱処理しても、食物繊維やビタミンCなどが消失された後でも、野菜ジュースの液体に残っている証とも言えますよね。

他に、血中の中性脂肪値を下げたり、エネルギーを消費しやすい体質に改善したり、体内の細胞が、脂肪細胞へと変わるのを防ぐ作用が期待できるようです。

こうしたリコピンは、空腹時に摂ると効果が高まると考えられているので、食前30分に飲む野菜ジュースとしては最適だと言えるでしょう。

野菜ジュースを食前に飲んでも思った効果が得られなかった方は、トマト入りの野菜ジュースや、いっそトマトジュースにすると脂肪細胞の活性が防げ、年末年始の暴飲暴食対策、メタボ対策につながるでしょう。お子さんが飲みやすい野菜ジュースに出会えるといいですね。

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