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《酒は百薬の長》は真っ赤なウソ!? ドイツ・医学研究

日本で、《酒は百薬の長》といういわれがあるように、少量のお酒は健康に良い!? と昔から、信じられていますね。
世界各国でも、こうした逸話が残るようですが……
ドイツの最新・医学研究で、こうした逸話は、全く意味のない事実がわかってきました。
詳細を見てみましょう。

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お酒は少量でも健康リスク大?

ドイツのグライフスヴァルト大学の研究によると、現在、禁酒していても、以前にアルコール摂取の習慣があった者は、死亡リスクが高い、という事実がわかってきました。
例え少量でも、毎日のように飲酒していた人も対象とのこと……!?

ドイツ成人、約4000名を20年間追跡調査

研究チームは、18~64歳のドイツ成人を対象に、約20年間の追跡調査を実施しました。
調査開始は1996~1997年にかけて。
当時の対象者、約4000名を、20年ほどかけて追跡しました。
調査項目は、

  • 飲酒頻度
  • 健康状態
  • 薬物使用

などです。
その間の死亡データも調査しています。

調査終了の1年前に禁酒したところ……

対象者には、調査終了前の約1年だけ、禁酒してもらいました。
元々アルコール摂取の習慣があった人たちです。

先行研究では、アルコールを摂取しない者は、低から中程度の量のアルコールを摂取する者よりも、死亡率が高いことがわかっていました。
それを踏まえて、禁酒してもらいましたが、結果に差異はなかったそうです。

詳細調査の結果は?

対象となった4000人のうち、約10%は、もともとお酒が飲めない人たちでした。
全体の90%が、元アルコール摂取者となります。

禁酒をしてもらった人たちの、健康状態は、以下の通り。

  • 約35%が重度のアルコール摂取者
  • 約50%が毎日の喫煙習慣があった
  • 約10%が自身の健康状態を良くないと思っている

という自己申請報告でした。

もともとお酒が飲めない人たちと、後者を比較すると、死亡リスクは2.44倍になるそうです。

お酒を飲めない人の全死因リスクは低い!?

一方の、元からお酒を飲めない人たちは、低から中程度の飲酒者と比べると、全死因(病気による)リスクが、1.64倍、低いことがわかりました。
この結果は、年齢、性別、喫煙習慣を調整しています。

現在、禁酒していても過去に飲酒習慣があると無意味?

この結果は、研究者によると、

現在、アルコールの摂取を控えている人たちは、必ずしもアルコール摂取量が低~中程度の人たちよりも、寿命が長いとは言い切れません。
この調査結果により、健康上の理由で、飲酒を推奨することは反対です。
一時的にアルコールの摂取を控えたとしても、過去に飲酒習慣があった場合、既に健康上の被害を受けたことになります。
長期的に、飲酒しない習慣が必要だと言えます。
早死のリスクは、飲酒と薬物、危険な飲酒量、喫煙が主な原因となっています。
多くの人たちの「不健康」の元凶なのです。

と、述べています。
※参考:『プロス医学』

さいごに

少量の飲酒は、健康に良い! と信じていた人にとっては、ショッキングな研究発表ですね。
毎日の飲酒習慣は、量に関わらず健康被害を及ぼすようなので、できる限り、長期的な禁酒が望ましいようですね。