このサイトでは初となる、アラブ首長国連邦からの研究報告をご紹介します。
子供達が、別の小学校の生徒たちの食事選択を評価させる機会を作ると、自分たちの食事選択が「健康的」になるという事実がわかってきました!
詳細を見てみましょう。
別の小学校の生徒の食生活はお手本に反面教師にもなる!?
アラブ首長国連邦の小児発達研究班により、冒頭のような事実がわかってきました。
すなわち、子供達は、相手の食事選択が、健康的であればお手本として取り入れ、逆に不健康な食選択であれば、反面教師となり、結果的に「健康的な食事」を選ぶのだそうです。
3つの国際小学校の5~6年生を対象に調査!
研究チームは、アラブ首長国連邦のアブダビ地域にある、3つの国際小学校の生徒、約500名を対象に調査を開始!
対象となった生徒は、5~6年生の子供たちです。(女子54%)
栄養士が考案した4つの食プログラム
この調査の為、現地の栄養士が、4つの食プログラムを構成し、クラス単位でランダムに振り当てられました。
- 健康的な食品
- 不健康な食品
- 健康的な食品+評価
- 不健康な食品+評価
という4つの食品構成です。
3番と4番の「評価」とは、
- 非常に不健康
- 不健康
- 健康
- 非常に健康的
以上の4つです。
その後、全員が前述の1~4の好きなトレイの食事を選択し、他の小学校の生徒に観察してもらったのです。
観察側の生徒の反応は……!?
その結果、別の小学校の食品選択の評価を求められた、「観察側」の小学生たちは、その食品選択が健康的か、不健康かに関わらず、自分の食品選択を「健康的なもの」にしたそうです。
こうした食選択の行為は、5年生よりも、6年生に多く、年長になるほど、食生活の改善の理解が顕著になることもわかりました。
子供の食習慣の改善は観察や経験が大事
この調査を通して、研究者たちは、
子供たち個々人に、もっと意図的に考えさせる機会を増やしてあげることで、意思決定の能力が増すようです。
このような機会が増えると、経験値も増え、食習慣の改善も早くなるでしょう。
と述べています。
※参考:『子供の発達』
さいごに
「人の振り見て我が振り直せ」という諺があるように、食生活の改善にも、観察や経験値が大切なようですね。
不健康な食事に、ついつい手が伸びそうになったら、身近な悪い食行動の人たちを観察すると、反面教師になるかもしれませんね。