AnnaBabyTokyo

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肥満になりやすい食品添加物

焼き菓子やパン、ドッグフード、人工香料など、様々な食品の保存料として使われているプロピオン酸という食品添加物。
聞き慣れないかもしれませんが、日本の食品では、上記の他に、チーズやみそ、しょうゆ、酒類の保存料としてもつかわれています。
このプロピオン酸が糖尿病や肥満リスクを高める作用があることが、ハーバード大学の最新研究でわかってきました。
詳細を見てみましょう。

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プロピオン酸とは?

プロピオン酸は元々、自然界に存在する酸で、みそやしょうゆ、ワイン、チーズなどの発酵過程でうまれるものです。
自然の摂理でカビを防止させる作用があるので、古来から貯蔵食品を守って来ていました。
しかし、近年の科学技術の発達に伴って、プロピオン酸のみを人工的に作りだし、様々な食品に添加するようになりました。
日本では冒頭で述べた食品に含まれていますが、現在の発酵食品はほとんどが工場で大量生産されているので、自然発酵は最小限にとどめ、保存料としてプロピオン酸を添加しています。
その人工的に加えられたプロピオン酸がヒトの健康被害を及ぼしているそうなのです。
やはり自然の摂理に逆らうと、不具合が生じるのでしょうか?

プロピオン酸を人工的に添加すると肥満、糖尿病リスクが?

アメリカのハーバード大学の研究によると、このプロピオン酸が添加された食品を、日常的に食べていると、肥満や糖尿病のリスクを高めることがわかってきました。
その理由は、プロピオン酸が、血中のいくつかのホルモンに悪影響を及ぼしているとのこと。
また、子どもにおいては、小児慢性疾患の1つである「プロピオン酸血症」という血液の病気に発展することもあるそうです。
この病気は中枢神経系にも影響が出るので、精神疾患にもつながるので注意が必要です。

プロピオン酸が血中ホルモンに与える影響とは?

ハーバード大学の研究では、マウスを用いた研究で、プロピオン酸を人工的に添加したエサを、毎日与えたマウスの血液を調べると、「脂肪酸結合タンパク質4」というホルモンが増加し、高血糖状態を引き起こしていることがわかりました。
カラダが高血糖状態になる頻度が多くなると、糖尿病をはじめ、肥満リスクも高くなります。
そして体重増加だけにはとどまらず、「プロピオン酸血症」という病気にまで発展します。

また、健康な人に、人工的にプロピオン酸を添加した加工食品を食べてもらい(対象者14名)経過を観察したところ、マウスと同様のホルモンが、血中に分泌していたそうです。

糖質を抑えるだけではダメ?

過去50年で、世界中に肥満と糖尿病が増加しており、日々、その原因究明の研究も世界中で行われています。
研究者たちは、その原因は環境の変化や食事の変化だということはわかっていましたが、砂糖や精製小麦粉の他に、有意な原因物質が見つかったと声を揃えているそうです。
※参考:『サイエンストランスレーショナル医療』2019年4月

さいごに

「プロピオン酸」は、聞き慣れない物質名かもしれませんが、ほとんどの加工食品や調味料、パン、チーズに含まれていると思っていても過言ではないでしょう。

それを防ぐには、「食品添加物無添加」と表示されているものや、チーズでは「ナチュラルチーズ」、パンも大手パンメーカーのものではなく、個人経営やデパ地下に入っている手作りベーカリーのものを選ぶといいでしょう。
誤解のなように付け加えると、伝統的な製法で製造された発酵食品から生まれる、「自然なプロピオン酸」はさほど心配する必要はありません。
あくまで食品添加物として使われいてる「人工的に添加されたプロピオン酸」に気を付けましょう! というお話です。

少々、食費が高くつくかもしれませんが、安価な食品はそれだけ、食品添加物も多く、大量生産されている、ということがわかりましたね。
こうした安価で便利な食品に潜む「食品添加物」の被害から、お子さんたちやご自身の健康を守りましょう。
※参考:東京都福祉保健局小児慢性特定疾病情報センター